厚生年金が適用となる事業者と被保険者とは?

厚生年金保険は、従業員個人単位ではなく勤めている事業所単位で適用されます。

強制適用事業所
・株式会社などの法人の事業所
・従業員が常時5人以上いる個人の事業所(農林漁業、サービス業などの場合を除く)

任意適用事業所
・強制適用事業所以外でも、事業主が従業員の過半数の同意を得て厚生労働大臣に申請し、認可を受けると適用事業所となることができます。

事業所が厚生年金の摘用を受けているかどうかは、日本年金機構のサイトで誰でも調べることができます。

年金制度の2階建て、3階建てって?

日本の年金制度は2階、3階建てと家のようによくたとえられます。

1階部分:全国共通の「国民年金(基礎年金)」。日本に住む人の最低ベースの保証です。
2階部分:会社員や公務員の年金制度である「厚生年金」。
3階部分:企業年金や個人型確定拠出年金(iDeCo)など。

1階部分の上に、2階、3階が上乗せされるシステムです。

図にすると以下のようになります。1階建ての人もいれば、3階建ての人もいるということですね。

厚生年金と国民保険との違いについて

保険料等の制度の違い

対象者の違い
国民年金制は日本に住む全員が加入しなければなりませんが、厚生年金は会社員や公務員が入るものです。

年金保険料の違い
国民年金の保険料は年齢や収入によらず一定金額ですが、厚生年金の保険料は所得により金額が異なります。

納付方法の違い
国民年金は自分で納付しますが、厚生年金は勤め先の会社が納付してくれます。

将来給付される年金
国民年金が基礎年金部分、厚生年金は報酬比例部分と呼ばれます。厚生年金加入者は基礎年金と厚生年金の両方を受け取ることができます。