Aさん(65歳で定年退職。配偶者と子ども2名あり)の場合

条件
・2003年3月まで:30年間厚生年金に加入しており、平均給与60万円だった。
・2003年4月以降:10年間厚生年金に加入しており、平均給与は100万円だった。
・配偶者と、18歳未満の子どもが2人いる。

1.報酬比例年金額の計算
総報酬制導入以前の部分は60万円×7.125/1000×360カ月=153万9000円。
総報酬制導入以降については100万円×5.481/1000×120カ月=65万7720円。
これらを加算して219万6720円となります。

2.経過的加算
経過的加算の計算式である「1,625円×生年月日に応じた率×厚生年金保険の被保険者月数-779,300円×(昭和36年4月以降で20歳以上60歳未満の厚生年金保険の被保険者月数÷480カ月)」に当てはめると

定額部分(1,625×480カ月)-(老齢基礎年金満額779,300×加入期間480カ月÷480カ月)=780,000-779,300=700円が経過的加算となります。

3.加給年金額
配偶者224,300円 + 子ども2名×224,300 =672,900円が上乗せされます。(平成30年度価額)

合計
報酬比例金額219万6720円+経過的加算700円+加給年金額672,900円=合計287万320円の受給額となるという計算になります。

まとめ

将来受け取れる厚生年金の計算方法について説明しましたがいかがでしたか。実際にご自身のケースに当てはめてシミュレーションする参考になれば幸いです。