かつて企業年期の花形であった厚生年金基金は解散の一途をたどっています。厚生年金基金の解散後、加入者の年金はどうなるのかまとめてみました。

厚生年金基金の解散が増え、実質廃止に向かっている現状

厚生年金基金とは?

厚生年金基金とは企業年金の一種で、保険料の一部を運用した利益で、国の厚生年金だけに加入するよりも従業員が手厚い年金を給付するのが目的の制度でした。

厚生年金基金の解散が増えている理由とは?

バブル後、厚生年金基金の運用成績が悪化
バブル崩壊後の経済低迷により運用益が出せない厚生年金基金が増えてしまいました。さらに、高齢化により年金受給者への支出が増えたにもかかわらず、少子化などで新規加入者の掛け金が減ってしまったことで運営が苦しくなり、約束していた年金を支払うことができない基金が増えました。

国が厚生年金基金をたたむことを促進
2012年にAIJ投資顧問株式会社が資産の多くを消失してしまった事件をきっかけに、国は2014年4月1日以上の厚生年金基金の新規設立を禁止し、財政が悪化している基金には解散を指示しました。早期解散すれば有利になる特例が設けられたこともあって、厚生年金基金の数は減っていったのです。