国民年金に比べて、厚生年金は将来受け取れる額の計算が複雑です。ざっくりとした目安ではなくもっと具体的に知りたいという方のために、厚生年金受給額の計算方法と計算に必要な情報についてまとめてみました。
将来もらえる厚生年金受給額の計算方法
厚生年金の受給額は現役時代の収入に基づいて計算されるため、その金額は人によって異なります。今回は65歳以降でもらう場合の厚生年金の受給額の計算方法をご説明します。
厚生年金受給額の基本的な計算式
報酬比例年金額+ 経過的加算+ 加給年金額=厚生年金受給額
これが65歳以降にもらえる厚生年金の額を求めるための計算式ですが、耳慣れない言葉が並んでいますね。実際に計算をするために、ひとつずつ順番に説明していきます。
厚生年金受給額の計算に必要な情報3つ
1.報酬比例年金額とその求め方
報酬比例年金額とは給与平均と加入期間をかけ合わせたもので、厚生年金受給額を算出するにあたり核となる部分です。2003年3月の法改正により算出方法が変わっています。
2003年4月まで(月給のみが反映)
月の平均給与にて算出し、ボーナスは含めない(平均標準報酬月額)
2003年4月以降(ボーナスも含めた年収が反映)
給与とボーナスを含めた月の平均給与にて算出(平均標準月額)
2003年4月の前後で報酬比例部分を別々に算出
2003年4月をまたいで厚生年金に加入している場合は、法改正前と後の両方に分けて報酬比例部分を計算して合算する必要があります。実際には給与平均と加入期間をかけ合わせるのに加えて、一定乗率もかけて算出していきます。続けて計算式を見ていきましょう。